「田舎からの贈り物」が、ガレコレのビジョンです。田舎でしか味わえないことを、十分に経験することこそ、地域発展の鍵だと思うのです。
ちょっと前までは、「町興し」と称して、奈半利町を「イベントの町」にするというイメージをもっていました。しかし、この地域では、イベントの狙いやキャンペーンといった計画性が根付かないですし、「イベント=お祭り」としか捉えていないこと。イベントで儲ける行為には、背信行為といわんばかりの罵声を浴びさせられること。イベントには、お金や人手がかかるし、お金がないなら頭を使えといっても、のれんに腕押し。
そんなとき、子ども達からの目の覚めるような一言。
「奈半利のイベントはつまらん」
この人たちと一緒に、同じことをやっていてはいけない。
かなりの無理をしてでも、「お化け屋敷」や「なはりアドベンチャー」をやったのは、この言葉が後押ししてくれたからです。
そして、もっと核心的なことを見つめなければいけないと。
話は後先になりますが、「都会」はバブルが弾けたのを経験したにもかかわらず、相変わらず暴走しているのに嫌気が差し、田舎に生活を求めました。
ローカルチャー・ダイビング [Diving in local culture 位の意]と新語もつくり、地域に根深くあれと、やってきました。
傍目八目という言葉がありますが、地域の方はその地域の良さに気づかず、それを知って活用しようとしてもうまくいきません。方法論を生み出すだけの経験が、明らかに足りないのです。人から、書物から、情報をいただくことも、これ経験と思います。
そのような中、子ども達と「米ヶ岡生活体験学校」で過ごす時間が多くなりました。この米ヶ岡で、子ども達が当たり前のように暮らすさまに、こんな経験が子どもの頃にあったらどんなに、、、ここでの経験が、彼らの生きる上での強みだ、、、などと思えて仕方なくなりました。
「田舎からの贈り物」が、ここ田舎で暮らす子ども達や、ここ田舎に訪れる方々の心に届き、いつか力になれたら、こんな素晴らしいことは無いと思っています。