2017年3月5日(日)
土壌汚染について #◎気象・災害 土壌汚染は、企業がばら撒いた公害である。
豊洲市場問題に関して、東京ガスは、秘密裏に土壌汚染を浄化したかったに違いない。東京都にそのまま譲渡すれば、いずれ悪評が世に知れることになることが分かっていたからである。
東京都は、土壌汚染の浄化を楽観的に考え過ぎた。専門家でなくても、十分に想像できることである。
自分も、約20年前に2件取り扱ったことがあるが、経費が掛けられなかったこともあり、十分に処理できていたかは怪しい。
処理は、地下水を汲み上げ、汚染物質を吸着材で取り除くか、不溶化して取り除く。水道代削減のため、綺麗にした水は、土壌に再び撒く。土壌から汚染物質を効率よく剥がすために、薬剤も使う。
上記の作業を繰り返して、地下水で基準値以内に収まり、土壌サンプリングでも問題なければ、完了となる。
しかし、土壌に水路が出来ていれば、土壌全体を均一に処理できない。隔壁を設けるなどの工夫も必要になってくる。決して簡単なことではない。
サンプリング地点が、意図的に結果が良い場所だけになっていることが考えられる。悪いデータを握り潰してしまうことは、有り得ることである。
豊洲市場の土壌汚染に関しては、結果だけで議論されているが、浄化の計画、実施状況、隠ぺいの有無を明らかにしなければ、移転は開始できない。石原元知事の責任はあるだろうが、吊し上げれば済む問題ではない。日本の政治は、この点でも狂い出している。