ガレコレ
Garage Collection
 
2014年5月9日(金)
お家さん #本・音楽・映像

 読売テレビ開局55年記念ドラマ。

 知人宅にて、最後まで見届けてしまった。よくつくられているなあと感心はしたが、さほど面白くなく、嫌味な2点だけが心に残った。

 1点は、松重豊が演じる朝日新聞記者の本村勉の悪態振り。歴史的には、確かにデマによる扇動とされているが、いくら読売だからといって、知らない人が見たら、マスメディアの自虐的シーンとしか映らない。

 もう1点は、民衆を政策が分からない愚者として扱っていること。政府の言うことには、絶対服従か?今、マスメディアが、そんな目線でいいのか。もう少し作りようがあったのではないかと思うが、スポットライトを絞り込めば込むほど、こんな風になってしまうものなのか。

 このようなドラマを今、制作する読売にはガッカリする。元気だったかつての日本を描いたというこのドラマをみて、やる気を奮い立たせることができた人は、何人いただろうか。

 なお、小栗旬が演じる金子直吉は、土佐出身ということで、坂本龍馬を連想させる。実直だが、やっていることは博打と変わらない、高知独特のニュアンスが伝わってきた。直吉の性格的失敗は、分からない者にはそうさせて置けという目線だと考えている。それは、高知に移住してひしひしと伝わってくる。風土と言うものは、不思議なものだ。

 第25回(2008年度)織田作之助賞(大阪文学振興会、関西大学、毎日新聞社主催)大賞作品である『お家さん』(著者:玉岡かおる、発行日:2007年11月、発行元:新潮社)を、読んでみようかな。ドラマとは異なるメッセージを拾えるかもしれない。

P.S. 日商岩井(株)は、いまや双日(株)[そうじつ]なんだね。
 
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